球児の命を守る「高校野球 コールド」の最前線――酷暑の2026年、激変するルールと7回制議論のゆくえ

球児の命を守る「高校野球 コールド」の最前線――酷暑の2026年、激変するルールと7回制議論のゆくえ

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地方大会の熱戦を勝ち抜いた先にある阪神甲子園球場。ここで開催される全国高校野球選手権大会および選抜高校野球大会の本大会には、点差によるコールドゲームが存在しない。20点差がつこうが、9回裏の最後の打者が打ち取られるまで勝負は続く。

歴史的な背景にあるのは「教育の一環」としての理念だ。日本一を決める最高峰の舞台において、どんな状況でも最後まで全力を尽くす姿勢こそが尊いとされてきた。事実、9回裏の大逆転劇や数々のドラマは、点差コールドがないからこそ生まれてきた財産でもある。

しかし、スポーツ医学の観点からは疑問の声も上がる。体感気温が40度に迫る真夏のグラウンドで、大差がついた試合を9回まで完投させることの危うさ。ファンの期待や伝統の尊厳と、目の前の球児の安全。この二者撰一の葛藤は、年を追うごとに深刻さを増している。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。