外資系企業勤務者や海外留学生を対象としたヒアリング調査やSNS上の体験談を分析すると、日本人が英会話で最も戸惑うのが「怒られる」の主客の置き方です。日本語は「(私が)怒られた」という受け身の表現を好みますが、英語圏のネイティブは「誰が何をしたか」という能動的なファクトに焦点を当てます。
北米のIT企業でプロジェクトマネージャーを務める日本人駐在員は、インタビューで次のように語っています。
「最初の頃、上司からの指導を同僚に『I was scolded』と伝えたら、不思議そうな顔をされ、『君は小学生じゃないんだから、He wasn't happy with my report(上司はレポートに不満だった)とか He chewed me out(激怒された)と言いなさい』と笑われました。英語圏では、感情的な被害感情よりも、相手のリアクションそのものを客観的に述べる文化が徹底しています」
この証言が示す通り、日本語の「怒られた」を直訳しようとするのではなく、「相手がどんな感情・行動を取ったか」に視点をシフトさせることが、ネイティブらしい自然な表現を生み出す秘訣です。