日の出町から伊勢佐木町へと抜ける路地裏は、映画史に刻まれた金字塔、黒澤明監督の映画『天国と地獄』の重要な舞台としても知られる。貧困と富裕、光と影が激しく対比された1960年代の熱狂的なグラフィティは、今なおこの街のストリート感覚の中に脈々と息づいている。
近年、Netflixをはじめとするグローバル動画配信プラットフォームの台頭によって、世界中の映画ファンが日本の往年の名作やそのロケ地へと熱視線を送るようになった。緊迫感あふれるサスペンス映画ジャンルの金字塔を追体験しようと、カメラを手に路地を巡る海外旅行者の姿も珍しくない。スクリーン越しに描かれた混沌のグラデーションは、時代を超えて人々を惹きつけて止まないのだ。