猫の尻尾の背側、付け根から数センチの部分には「尾腺(びせん)」と呼ばれる皮脂腺の集合体が存在します。この尾腺から分泌される皮脂が異常に増え、毛穴に詰まって酸化することで生じる皮膚疾患がスタッドテイル(尾腺過形成)です。
初期症状では、尻尾の付け根がワックスを塗ったようにベタつき、被毛が束になって割れる現象が確認されます。さらに進行すると、分泌された皮脂が酸化して黒ずみ、毛の根元に黒い塊となってこびりつくようになります。これは単なる汚れではなく、皮膚の脂質代謝異常の一種である局所的な脂漏症であり、放置すれば細菌感染による炎症へと移行する立派な病気です。