南場智子の経歴と現在|Dena創業から夫の闘病・驚愕の総資産まで

南場智子の経歴と現在|Dena創業から夫の闘病・驚愕の総資産まで

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順風満帆に見えたDeNAの成長期、南場氏の人生を大きく揺るがす最大の試練が訪れます。それが、最愛のパートナーであった夫・紺野佳孝(こんの よしたか)氏の癌闘病でした。

紺野氏はマッキンゼー時代の同僚であり、自身も経営コンサルタントや実業家として活躍していた知性豊かな人物でした。互いに独立したプロフェッショナルとして深い信頼関係を築いていましたが、2011年、紺野氏に重度の癌が発覚。DeNAが売上・利益ともに過去最高を更新し、グローバル展開を加速させていたまさに絶頂期の最中でした。

当時、南場氏は迷うことなく「夫の命より優先すべき仕事は存在しない」と決断し、2011年6月にDeNA代表取締役社長兼CEOを電撃退任。経営の最前線から完全に身を引き、夫の看病と治療環境の確保に全精力を注ぎ込みました。

病室で夫に寄り添いながら過ごした日々の中で執筆され、2013年に出版された自著『不格好経営―チームDeNAの挑戦』(日本経済新聞出版)は、ビジネス書として異例のベストセラーを記録しました。同書の中で南場氏は、マッキンゼー時代に培った美しい戦略フレームワークが現実の創業現場ではいかに役に立たなかったか、そして夫の病気に直面して知った「生きること、働くことの本質」を赤裸々に告白しています。

南場氏夫妻に子供はいませんでしたが、互いの尊厳を認め合い、病魔と闘い抜いた二人の絆は極めて強固なものでした。懸命な治療と看護の甲斐なく、紺野氏は2016年12月に逝去されましたが、夫の闘病を支えた過酷な経験は、その後の南場氏がDeNAでヘルスケア事業や医療ビッグデータ事業へ本格参入する強力な原動力となっています。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。