医療従事者へのヒアリングやネット上の実態調査(知恵袋、SNSの当事者コミュニティ)を検証すると、最も深刻な悩みの種として挙がるのが「生理前夫に当たる対処法がわからない」というパートナーシップの危機です。当事者の手記や臨床の現場からは、次のような痛切な証言が後を絶ちません。
「夫が脱ぎっぱなしにした靴下を見た瞬間、頭の奥が真っ白になり、人格が変わったように怒鳴り散らしてしまった。『出ていけ』と口走り、泣き叫んだ翌朝、生理が来て正気に戻る。床に散らばった物を片付けながら、自分の醜さに吐き気がした」(32歳・IT関連企業勤務)
「毎月、排卵後からの10日間は別人のようになり、パートナーから『腫れ物に触るようだ』と距離を置かれます。傷つけたくないのにトゲのある言葉が勝手に口から飛び出し、関係が壊れていく恐怖に怯え続けていました」(28歳・デザイン職)
女性ホルモンバランス乱れによって生じる攻撃性は、心理学的に「最も安全な対象」に向かいやすい特徴を持ちます。つまり、職場や初対面の相手には無意識の防衛規制が働くものの、最も気を許しているパートナーや子どもに対して、抑制の箍(たが)が外れて感情が噴出してしまう構造があるのです。