インターネット上の掲示板やSNSでは、「秩父の最恐心霊スポット」「渡り切れたら奇跡」といった誇張された表現で大洞川吊り橋が語られるケースが散見されます。
こうした言説が生まれた背景には、秩父湖周辺がかつて難所として知られ、吊り橋が鬱蒼とした森林と深い谷に囲まれている特異なロケーションがあります。しかし、心霊現象に関する客観的・公的な記録や統計的根拠は存在しません。過剰なオカルト言説の多くは、廃墟特有の不気味さや、視覚的な危険度がネット上で増幅された「デジタル都市伝説」に過ぎないのが実態です。
むしろ深刻なのは、こうしたオカルト情報や映え目的の投稿に惹かれ、十分な登山の装備や知識を持たない一般層が廃道ハイキング感覚で現地周辺へ迷い込む二次被害です。大洞川沿いのアクセスルートは崖崩れや倒木が常態化しており、携帯電話の電波が届かない圏外エリアも多いため、一度トラブルが発生すれば迅速な救助要請は極めて困難になります。