吉沢亮の学生時代を検証する上で最も興味深いのが、中学時代と高校時代における「極端すぎる落差」です。地元の中学校を卒業後、彼は都立府中高校へと進学しました。しかし、そこで待ち受けていたのは、中学時代の栄光とは正反対の孤独な日々でした。
周囲に知り合いが少ない新たな環境において、中学時代のような無邪気なノリをどう発揮してよいか分からず、人見知りな性格が急速に前面に出てしまったと本人は振り返っています。クラスの男子グループが盛り上がっている輪に入れず、休み時間になると居場所のなさを隠すために「机に突っ伏して寝たふりをしていた」というエピソードは、ファンの間でも有名です。
中学時代にカーストの頂点を極めた美少年が、高校では一転して「友人が一人もいない孤独な高校生」へと転落するギャップ。この思春期特有の居心地の悪さを打破するきっかけとなったのが、高校1年生の夏(2009年)に開催されたアミューズ全国オーディション2009「THE PUSH!マン」でした。
自宅で塞ぎ込みがちだった息子を見かねた母親が、「他薦」という形でオーディションに応募。応募総数31,514人という天文学的な倍率の中、吉沢亮は見事に「Right-on賞」を受賞し、芸能界への切符を手にしました。もし中学時代の全盛期がそのまま高校でも続いていれば、周囲に満足してオーディションを受ける決断には至らなかった可能性が高く、高校時代の孤独こそが国民的俳優を生み出す歴史的伏線となったのです。