「三毛猫のオス=数千万円」という言説の発端を辿ると、高度経済成長期からバブル期にかけての国内オークション事例や、海外の富豪によるプライベート取引に行き着きます。実際に、1970年代から1980年代にかけての国内競りで2000万円から3000万円という破格の高値で落札された記録が複数のメディアで報じられたことが、伝説の強固な土台となりました。
では、現代における三毛猫のオスの最新相場はどのような水準にあるのでしょうか。ブリーダーやペット流通の現場データ、動物保護団体の聞き取り調査を総合すると、流通ルートによって評価額は完全に二極化しています。
一般的なペットショップに並ぶケースは天文学的に稀ですが、仮にブリーダー直販や専門店で血統書付き(ジャパニーズボブテイルなど)の三毛猫のオスが販売される場合、販売価格は100万円〜300万円前後が一つの現実的な上限相場となっています。昭和期のような数千万円単位の取引は、動物愛護管理法の改正やオークション市場の透明化が進んだ現在ではほぼ姿を消しました。一方で、一般的な保護猫シェルターや里親募集において三毛猫のオスが保護された場合、里親の譲渡費用は通常の猫と同様に2万円〜5万円程度(ワクチン代・検査費用などの実費)で引き渡されるのが通例です。