「住んでから気付いた失敗」として最も多く挙げられるのが、毎日の家事における無駄な移動だ。この点について、現場を熟知する一級建築士は「家事動線設計の成否が、29坪の住まいの満足度を決定づける」と口を揃える。洗濯機のある脱衣室から物干しスペース、そしてファミリークローゼットへのラインを一直線につなぐ「洗濯完結動線」は、家事時間を劇的に削減する代表的な成功パターンだ。
また、収納計画においても面積にとらわれない発想が求められる。足元の床面積を削る壁面収納や、階段下・小上がり床下などのデッドスペースを徹底的に使い倒すアイデアが効果を発揮する。玄関から直接パントリーへ抜けられる帰宅動線を組み込むなど、家族の行動パターンを詳細にヒアリングした上で緻密に計算された収納配置こそが、散らからない綺麗なリビングを保つ秘密だ。