一時期の「爆買い」に代表される大量消費的な観光は去り、現在の日本橋を訪れる外国人の多くは、明確な目的を持った「ディープな文化体験者」だ。同人誌専門店やコスプレショップ、コンセプトカフェなど、よりニッチで専門性の高いカルチャーへのアクセスを求めている。
しかし、こうした急激な変化は地元コミュニティとの摩擦を生むこともある。地価の高騰による個人商店の立ち退きや、観光客向けに特化したチェーン店の進出に対し、昔ながらの「電気街」の佇まいを守ろうとする声も根強い。カルチャーの商業化と、地下カルチャー特有の秘匿性。その絶妙なバランスの上に、今の街の熱量は成り立っている。