体育館でのアクティビティを激変させている最大の要因が、競技性の高さを保ちながら誰もが対等に楽しめるニュースポーツの台頭です。従来のバスケットボールやバレーボールでは、経験者と未経験者の技術格差がそのままゲームの停滞を生み出していました。しかし、ニュースポーツ人気ランキングで常に上位を争う種目は、身体能力よりも作戦と協調性を最優先する構造で作られています。
その筆頭が、カナダ発祥で世界中に広まったキンボールです。キンボールの魅力と遊び方を紐解くと、まず目を引くのが直径122cm、重さ約1kgという巨大なナイロン製ボール。競技は4人1組の3チーム(ピンク・グレー・ブラック)が同一フロアで対戦します。サーブ側が「オムニキン、〇〇!」とレシーブ側チームの色をコールしてボールをヒットし、指名されたチームがボールを床に落とさず全身でレシーブできれば成功、失敗すれば他2チームに得点が入る仕組みです。全員でボールを支えなければヒットできないルールのため、ワンマンプレーが物理的に不可能です。
日本キンボールスポーツ連盟の関係者への取材によると、「運動が苦手な参加者ほどレシーブ時のポジショニングや声かけでファインプレーを連発できるため、企業研修や地域の世代間交流での導入相談が年々増加している」と証言しています。
もう一つの大本命が、日本発祥の柔らかいフライングディスクを使用するドッジビーです。ドッジビー公式ルールまとめにおける最大の要点は、ソフト素材で作られたディスクを使用するため「顔や体に当たっても痛くない」という圧倒的な安全性にあります。1チーム13人編成、外野と内野に分かれてディスクを投げ合いますが、ボールと違って不規則な滞空軌道を描くため、強肩のスポーツ経験者が放ったディスクを運動初心者が難なくキャッチする光景が日常茶飯事です。恐怖心を完全に排除した設計が、参加のハードルを極限まで下げています。