飛田新地を訪れるにあたり、命題とも言える最重要ルールが存在します。それは「敷地内での写真・動画撮影の絶対禁止」です。
飛田新地で撮影禁止の理由は極めて明確です。店頭に座る女性たちや店を仕切るスタッフのプライバシーと肖像権を保護するためであり、同時に売春防止法を巡る繊細な社会的力学を守るためです。ネット上に勤務者の顔写真や動画が流出すれば、彼女たちの日常生活や家族関係が破綻しかねません。そのため、街中には至る所に「撮影禁止」の看板が掲示され、組合関係者や店舗スタッフが厳しい監視の目を光らせています。
スマートフォンを手にして歩くだけでも、呼び込みの女性から「兄ちゃん、スマホしまってや!」と鋭い怒号が飛びます。仮にカメラを向けようものなら、どこからともなく黒服の男性が現れ、画像をその場で完全消去させられるだけでなく、警察への引き渡しや厳しい追及を受ける事態に発展します。「隠し撮り」は絶対に通用しないと肝に銘じるべきです。
これに加え、飛田新地の初心者ルールとして知っておくべき作法は以下の通りです:
第一に、「店頭で立ち止まりすぎない」こと。通りを歩きながら品定めをするのが流儀であり、特定の店の前に何分も仁王立ちして凝視するのは無作法とみなされます。第二に、「冷やかしの集団行動を避ける」こと。観光気分で数人のグループを作り、大声で騒ぎながら練り歩く行為は極度に嫌われます。第三に、「現金決済が鉄則」である点です。料亭という建て前上、クレジットカード決済機を導入している店舗はほぼ皆無であり、全額前払いの現金清算が原則となります。