かつて甲子園のベンチで鬼の形相を見せていた野々村直通監督は、現在も島根県松江市を拠点に、教育と野球の現場に情熱を注ぎ続けています。しかし、かつてのイメージを抱いたまま現在の姿を見ると、誰もがその変化に驚かされるはずです。
報道各社の取材やグラウンドの視察記録によると、近年の野々村監督は「昭和型の一方通行な指導」を完全に脱却し、現代の高校生と徹底的に目線を合わせた指導を実践しています。選手に対して頭ごなしに怒鳴りつける場面は激減し、選手自らに考えさせる問いかけや、細やかな個別面談を重視するスタイルへとシフトしました。
「時代が変わったのではない、自分が子どもたちを理解していなかっただけだ」という本人の述懐通り、70代を迎えてからの野々村監督は、タブレット端末を活用したデータ分析や選手のメンタルケアにも柔軟に対応しています。野球部指導の第一線に立ちつつ、教育現場の顧問的役割や講演活動、絵画制作にも精力的に取り組んでおり、そのバイタリティは衰えるどころか円熟味を増しています。