にじさんじの初期ゲーマーズ出身として頭角を現した椎名唯華ですが、配信界隈の古参ウォッチャーやファンの間では、デビュー当初から元配信者「こはね」がその正体であると広く目されてきました。単なるネット上の憶測にとどまらず、これほどまでに同一人物説が定着したのには、複数の明確な根拠が存在します。
第一の根拠は、唯一無二の声質と独特のイントネーションです。椎名唯華といえば、一度聴いたら耳から離れない高音のキュートなアニメ声と、小生意気ながら憎めない独特の笑い声(「エヘヘ」「デュフフ」といった自嘲混じりの笑い方)がトレードマークです。過去に配信活動を行っていた「こはね」のアーカイブ音声と比較すると、ピッチや話すスピード、ツッコミを入れる際の間合いに至るまで完全に酷似しています。
第二の根拠は、活動時期の鮮やかな交代劇にあります。「こはね」はツイキャスやニコニコ生放送、OPENREC等で活動していた女性配信者でしたが、2018年夏頃を境に個人配信の更新を停止しました。そしてまさにその直後となる2018年7月30日、にじさんじゲーマーズ第3弾として椎名唯華が鮮烈なデビューを果たしています。この活動休止とデビューのタイミングの符合は、VTuber転生における極めて典型的なパターンと言えます。
第三の根拠として挙げられるのが、得意ゲームのジャンルとプレイスタイルの重複です。椎名唯華は「スプラトゥーン」「PUBG」「APEX」などのシューティング系から「ポケモン」「マリオカート」、さらには麻雀やプロ野球観戦に至るまで幅広い嗜好を持っています。こはね時代にもスプラトゥーンの腕前には定評があり、好んで使用するブキや立ち回りの癖、ゲーム中の感情表現(勝負所でのリアクションや悔しがり方)が手にとるように一致していました。
さらに第四の根拠として、交友関係の連続性が挙げられます。にじさんじ内で「さくゆい」として名コンビを組む笹木咲の前世とされる人物と、こはねはVTuberブーム以前から親交が深かったことが知られています。現在見せる阿吽の呼吸や、気兼ねのない掛け合いは、長年培われたリアルな信頼関係が下地になっていると見るのが極めて自然です。