往年の市場を知るファンや、近年になって現地を訪れてしまった旅行者は、実際の現場をどう受け止めているのでしょうか。ネット上の口コミやSNS、地域コミュニティに寄せられたリアルな声を精査すると、時代の移り変わりに対する強いノスタルジーと、情報の非対称性による落胆が交錯しています。
かつて市場を定期利用していた地元住民やドライブ愛好家の手記には、次のような生々しい回顧録が残されています。
「2010年代初頭の冬、毎年相生へ牡蠣を買いに行く際の定番がここだった。魚晃のおじさんが発泡スチロールにこれでもかと殻付き牡蠣を詰めてくれて、その場で食べた海鮮丼の鮮度は抜群だった。あの生々しい港町の熱気が消えてしまったのは本当に寂しい」(50代・播磨地域在住ドライバーの手記より)
一方、直近の現地状況を知らずに訪れた観光客からは、次のような困惑の声がSNS上で散見されます。
「古いネット記事を見て『新鮮な魚介BBQができる!』と期待してドライブがてら向かったら、完全に営業していなくて呆然とした。看板だけが残っていて、周囲に人気がない。結局、スマホで急遽別の直売所を探す羽目になった」
現場周辺は現在、港湾関係の業務用車両が時折行き交う程度で、かつての観光拠点としての面影は大きく後退しています。公的な観光情報サイトでは情報の更新が進んでいるものの、民間の自動生成系まとめサイトや古い口コミサイトがいまだに過去の営業データを掲載し続けていることが、旅行者のミスリードを生む主因となっています。