ネット上のレビューや一部の掲示板では時折、「Fate/strange Fakeはギルガメッシュとエルキドゥの戦闘シーンという『作画の花火』だけで評価されているのではないか」という穿った見方が散見されます。しかし、この言説は海外における受容実態の半分しか捉えていません。
海外フォーラムの詳細な分析を進めると、外国人ファンが最も熱狂しているのは単なる作画ではなく、「アメリカン・パルプフィクションとTYPE-MOON伝奇の融合」というジャンル的ケミストリーです。
冬木市という日本の地方都市で行われていた「隠匿された儀式」が、ネバダ州スノーフィールドという広大なアメリカの舞台に移され、カジノ、警察署長、先住民族の血を引く少年、さらには政治的謀略が絡み合うクライムサスペンスへと変貌を遂げました。この構造は、クエンティン・タランティーノ監督の映画やガイ・リッチー監督の群像劇に親しんできた欧米の映画ファンにとって、親しみやすく、かつ極めてエキサイティングなフォーマットだったのです。
したがって、「戦闘シーンだけの作品」という評価は明確な誤解です。むしろ、重層的なサスペンスという強固な土台があるからこそ、要所で爆発する最高峰のアクションが何倍もの威力を発揮しているのが実態と言えます。