戦慄迷宮の恐怖を語る上で欠かせないのが、3階立ち入り禁止エリアと開かずの間の噂です。「3階には本物の霊が集まりすぎて封鎖された」「入ると発狂する部屋があるため扉が釘付けにされている」といった戦慄のストーリーが、ネット掲示板などを中心に語り継がれてきました。
しかし、建築安全基準およびパークの運営管理の観点から検証すると、合理的な真相が見えてきます。
過去のリニューアルにおいて、3階部分が実際の歩行ルートに含まれていた時期は存在します。しかし、薄暗い館内での階段昇降は来場者の転倒やパニックによる事故リスクが極めて高く、避難誘導の難易度も跳ね上がります。また、歩行距離が伸びすぎることで所要時間が長期化し、回転率やスタッフの監視体制に過度な負荷がかかるという現実的な課題がありました。そのため、ルートの再設計によって3階は一般来場者の動線から外され、スタッフルームや点検用通路、非常用動線へと役割を変えたのが実態です。
人間には「見えない場所」「隠された空間」に対して未知の恐怖やオカルト的な意味を見出す心理的傾向があります。立ち入りが禁じられた扉や階段のバリケードが、来場者の想像力を刺激し、「開かずの間」という都市伝説を生み出す土壌となったのです。