不朽の名作『ピーター・パン』をベースにしながらも、本作が提示する世界観は完全に新解釈の域に達している。ミュージカルの要素をベースに持ちながら、最新の映像技術と重力を忘れさせるフィジカルなパフォーマンスが組み合わされたステージングは圧巻の一言だ。
ダークな質感を帯びたネバーランドの描写や、影と光を巧みに操る空間演出は、圧倒的なファンタジーの没入感を客席にもたらす。客席の上空を自在に舞うワイヤーワークと、舞台上に交錯する生演奏のアンサンブル。五感をダイレクトに刺激する演出の数々は、観客を現実世界から一気に引き離し、物語の深淵へと引きずり込んでいく。