『恋つづ』を語る上で欠かせないのが、毎話視聴者の心拍数を跳ね上がらせた数々の胸キュンキスシーンと印象的なセリフです。実は、これらの名場面の多くは、主演の佐藤健が作品のクオリティを高めるために自ら現場で提案したアイデアによって肉付けされていました。
第4話のラストで放たれた「これは治療だ」という伝説のキスをはじめ、第7話の遊園地での「ソフトクリームキス」、第8話の「俺の知らないところで泣くな」からのバックハグ、そして第9話の実家での床ドンキスなど、視聴者の脳裏に焼き付いたシーンの多くは、台本の行間を佐藤自身が綿密に計算して演じたものです。
当時の特番インタビューや動画配信サービス『SUGAR』でのファンとの直接対話において、佐藤健は「視聴者が求めているのは、予定調和のラブシーンではなく、感情が溢れ出た瞬間のリアルな揺らぎ」と語っています。キスをする直前の視線の動かし方、上白石萌音の髪に触れる指先の角度、セリフをあえて吐息交じりに低音で響かせるトーンに至るまで、ミリ単位の演出プランが徹底的に練り上げられていました。
現場スタッフの証言によると、ヒロインを演じた上白石萌音の純粋で嘘のないリアクションを最大限に引き出すため、テスト段階ではあえて見せない仕草を本番で繰り出し、リアルな驚きや照れを引き出していたというエピソードも残されています。