ボニーがニカ化を遂げた根本的な要因は、悪魔の実「トシトシの実」に秘められた特殊能力「歪んだ未来(ディストーション・フューチャー)」の特性にあります。これは本来、対象や自身の年齢を自在に操作する基本能力の応用であり、「あり得たかもしれない未来の姿」を現実に具現化する規格外の技です。
サターン聖の自供によって判明した驚愕の事実は、ボニー自身が悪魔の実を直接食べたわけではないという点です。赤ん坊の頃、サターン聖が行っていた「悪魔の実のエキスを投与する人体実験」の被験体にされ、意図せず能力を与えられていました。サターン聖は当初、エキス投与のみで能力が定着するかを試す「用済みになれば処分する程度の実験」と見なしており、幼少期に発現した能力を極めて低く見積もっていたのです。
しかし、この能力には極めて特殊な心理的制約が存在します。「現実を知れば知るほど、選べる未来の可能性が狭まる」という法則です。「ニカなどこの世に存在しない」という現実を突きつけられ、絶望に支配されると能力は著しく減退します。逆に、「ニカは絶対に実在し、自分を救ってくれる」という無垢な確信を抱いている瞬間こそ、最大の出力を発揮します。ルフィという実在のニカを目の当たりにし、精神的リミッターが完全に外れたことで、ボニーは「一番自由な未来」の姿を自身に降臨させることに成功しました。