御岩神社の境内は、平坦な社殿エリアから険しい山頂エリア(標高530m)まで広大な神域が続いています。神仏への礼を尽くし、清浄なエネルギーを受け取るためには、古来伝わる正しい参拝の順番を守ることが推奨されます。
参拝の基本順路は以下のステップで進めるのが最も調和的です:
【ステップ1:一の鳥居から御神木・三本杉へ】
鳥居を一礼してくぐると、空気の密度が一変します。参道左手に現れるのが、茨城県指定天然記念物であり「森の巨人たち百選」にも選定されている樹齢推定600年の「三本杉」です。幹周囲約9m、樹高約50mの巨木が途中から三叉に分かれて均等に伸びる姿は圧巻で、古くは天狗が棲んでいたという伝説が残ります。
【ステップ2:楼門(随神門)と斎神社(阿弥陀如来)への礼拝】
三本杉を過ぎると重厚な楼門が迎えます。門内には日光東照宮本地堂の鳴龍を手がけた絵師の系譜を引く天井画が残るほか、右手奥の「斎神社(さいじんじゃ)」には阿弥陀如来三尊像が安置され、天井には現代の日本画家・堂野夢芳氏による迫力ある「日立雲龍図」が奉納されています。神仏習合の息吹を間近に体感できる重要拠点です。
【ステップ3:御岩神社拝殿での本参拝】
境内中央に鎮座する御岩神社の拝殿へ進みます。主祭神である国之常立神(くにのとこたちのかみ)、大国主命(おおくにぬしのみこと)、伊邪那岐神(いざなぎのかみ)、伊邪那美神(いざなみのかみ)をはじめとする二十六柱に祈りを捧げます。
【ステップ4:表参道から「かびれ神宮」、そして御岩山山頂へ】
拝殿の脇から本格的な山道(登拝路)へと入ります。表参道を約35分登ると、天照大神や立速日男命(たちはやひをのみこと)を祀る聖域「かびれ神宮」に到達します。かつて水戸藩主自ら参拝したとされる格式高い社です。ここからさらに険しい岩場を登り詰めることで、巨石(磐座)が鎮座する御岩山山頂へと至ります。