鳥の形をしたおもちゃに対して猫が見せる異常なまでの執着は、単なる好奇心にとどまりません。猫はもともと小型の鳥類やげっ歯類を捕獲して生きてきた生粋のプレデターであり、狩猟本能を刺激する猫用おもちゃのなかでも、鳥を模したデザインは視覚・聴覚・触覚のすべてを刺激する要素が凝縮されています。
第一の要因は「動きの不規則性」です。直線的に走るおもちゃと違い、鳥が宙を舞う際の fluttering(不規則な羽ばたき)は予測がつきにくく、猫の動体視力を強烈に刺激します。さらに、小鳥の立てる羽音や「ピヨピヨ」「チチチ」といった高周波の羽音・鳴き声は、猫がもっとも敏感に反応する周波数帯(おおむね数千〜数万ヘルツ)に合致しているのです。
「本物そっくり」を追求した猫のおもちゃ 鳥 リアル系アイテムが爆発的な人気を博しているのも、細かな羽毛の質感やサイズ感が獲物そのものとして脳幹をダイレクトに刺激するためです。捕食行動の一連の流れである「見つめる・忍び寄る・飛びかかる・噛み砕く」というプロセスを完全に擬似体験できることが、猫が我を忘れて熱狂する最大の理由といえます。