馬券検討を行うファンが見落としがちなのが、レース中の「トラックバイアス(馬場差)」の激しさです。競馬中継のパトロールビデオを注視すると、4コーナーから直線に向いた全騎手が、申し合わせたように最内(内ラチ沿い)を大きく空けて追い出している異様な光景に気づきます。
元騎手や厩舎関係者の証言によると、「白砂に変わってから、内ラチから1〜2頭分の砂は踏み固められにくく、ズブズブと脚を取られて全く推進力が伝わらない」という声が支配的です。レース実況でも「各馬、内を大きく避けて馬場の中央へ持ち出します」というアナウンスが日常化しています。SNSや競馬コミュニティでも、「大井の内枠を引いた先行馬が、インで包まれて直線まったく伸びずに飛んだ」というファンの悲鳴が絶えません。
さらに、夕方から夜間にかけて開催されるトゥインクルレース 馬場特徴も曲者です。夜間になると気温が低下し、沿岸部に位置する大井競馬場には東京湾からの湿った海風が吹き込みます。また、レース間に行われる散水作業や夜露の影響によって、昼間とは砂のグリップ力が変化します。パサパサに乾いた状態から適度に湿り気を帯びると、砂が引き締まって急に時計が出始め、前が止まらないバイアスへとスライドしていくのです。