手術室へ足を踏み入れると、そこには異次元の光景が広がっていた。執刀医が3Dコンソールを覗き込み、極細のロボットアームをミリ単位以下で巧みに操作している。米国製の「ダヴィンチ」最新モデルに加え、日本発の手術支援ロボットが現場でフル稼働中だ。
微細な血管や神経を鮮明に立体視しながら行う手術は、出血量を極限まで抑え、術後の痛みも劇的に軽減する。かつては数週間の入院を要した大手術でも、数日で歩行を開始し、早期退院を果たすケースが日常茶飯事となった。「傷口が小さく済むことは、肉体的な回復だけでなく、患者の心理的ハードルを大きく下げる」と外科チームのスタッフは胸を張る。