人が踏み入らなくなった山道には、いつの時代も怪異や都市伝説が付きまといます。古峠に関しても「夜間に通ると引き返せなくなる」「不気味な声が聞こえる」といった噂がSNSやオカルト系コミュニティで語られることが少なくありません。
取材を進めると、これらの噂の背景には過去に実際に起きた遭難や転落事故が存在していることが分かります。街灯が一切ない漆黒の闇、足元をすくう崩落箇所、濃霧による視界不良など、自然本来の脅威が登山者や探索者をパニックに陥れ、それが尾ひれを伴って怪談へと昇華されたと考えられます。
地元住民への聞き取りでも、「事故が起きるたびに危険な場所として語り継がれ、それがいつしかオカルト的な噂に変わっていった」という証言が得られており、恐怖心の根源は人知を超えた現象ではなく、剥き出しの自然の過酷さにあります。