アコースティックギターを手に等身大のメッセージを歌ってきたmiwaにとって、「ヒカリヘ」はキャリアの大きな転換点となる楽曲だった。当時、制作陣から求められたのは「従来のフォーク路線とは一線を画す、先端のIT世界を象徴するような革新的なサウンド」。彼女はこの高いハードルに対し、自身初となる本格的な4ツ打ちのエレクトロ・ダンスビートを導入する決断を下す。
深夜のスタジオで幾度となく練り直されたメロディライン。煌びやかなシンセサイザーの音色に、どこか切なく透明感あふれるボーカルが重なった瞬間、制作スタッフの間に電流が走ったという。切なさと高揚感が同居する独特の浮遊感は、緻密な音作りの賜物だった。こうして誕生した楽曲は、レーベルであるソニー・ミュージックエンタテインメントを通じて世に放たれ、当時の音楽チャートを席巻することとなる。