目黒の自宅を離れた市川猿之助は、現在どこでどのような生活を送っているのか。これも世間が最も注視するポイントの一つです。
公判結審後、猿之助は事件の現場となった目黒の自宅には一度も戻っていません。現在は、都内近郊にある支援者が手配したセキュリティの高いマンションや、静かな療養施設などを拠点に生活を送っていると報じられています。外出を極力控え、専属の医師によるカウンセリングや治療を受けながら、深く自己と向き合う日々を過ごしているとされます。
執行猶予期間中である現在、表舞台への早期復帰は現実的ではありません。しかし、伝統芸能界内部では「彼の演出家・脚本家としての才能をどう位置づけるか」という議論が水面下で続いています。
猿之助が不在となった澤瀉屋においては、従弟である市川中車(香川照之)の長男・市川團子(いちかわだんこ)が目覚ましい成長を遂げています。『スーパー歌舞伎』をはじめとする澤瀉屋の看板演目を立派に務め上げ、次世代のリーダーとしての存在感を確立しました。
松竹関係者や歌舞伎批評家の間では、次のような見解が有力視されています。
- 俳優としての舞台復帰:執行猶予期間が満了するまでは世論やスポンサーの理解を得ることが極めて難しく、当面は不可能。
- 裏方(演出・指導・脚本)としての関与:團子を中心とする若手への芸の継承、スーパー歌舞伎の演出補佐など、匿名や限定的な形でのサポートを求める声が一門内には根強く存在。
本人が自著や過去のインタビューで語っていた「歌舞伎とは、命を削って観客に届けるもの」という強い矜持は、皮肉にも自らを追い詰める要因となりました。関係者によると、現在は歌舞伎界への執着よりも、自らが引き起こした罪への贖罪と精神の安定を最優先にしていると伝えられています。