客観的な研究インパクトを測るうえで、今や世界基準となっているのがフィールド別被引用論文数指標(FWCI)だ。世界平均を1.0として、学術分野ごとの論文の引用頻度を補正・比較するこの指標において、東大の一部研究分野は依然として世界トップクラスの圧倒的な数値を叩き出している。
特に物理学、材料科学、生命科学の一端では、世界をリードする論文を連発しており、研究の「質」そのものが低下したわけではない。むしろ課題は、分野ごとの研究成果のムラと、英語圏の主要大学に比べた情報発信の弱さにある。世界トップレベルの成果を挙げながらも、引用のネットワークに乗りきれていない現実が、データ上からも可視化されている。