スーパーの店頭でどれを手に取るべきか迷った際、プロの料理人や八百屋の店主が必ず確認する「急所」があります。鮮度の落ちた野菜は味が落ちるだけでなく、ビタミン類の酸化が進んでしまうため、確かな目利きルールを身につけておきましょう。
1. 失敗しないトマトの選び方
真っ赤に熟していること以上に重要なのが、ヘタの反対側(お尻部分)に見える「スターマーク」と呼ばれる白い放射状の筋です。この筋がくっきりと均等に伸びているものは、受粉と水分管理が完璧に行われ、糖度と旨味成分(グルタミン酸)が極限まで高まっている証拠です。さらに、ヘタの緑色が濃くピンと反り返っているもの、持ったときにずっしりと重みを感じる個体を選んでください。
2. 旨味を閉じ込めるナスの下ごしらえ
ナスを選ぶ際は、ヘタの切り口がみずみずしく、鋭いトゲがしっかり残っているものが新鮮です。表面の皮にハリとツヤがあり、濃い黒紫色をしているものを選びましょう。
調理時の下ごしらえにおいて、長年信じられてきた「水に長くさらしてアクを抜く」という方法は見直す必要があります。ナスのポリフェノールであるナスニンは水溶性のため、水に10分以上浸すと抗酸化成分と旨味が水中に逃げてしまいます。現代のナスは品種改良によりアクが少ないため、切ったら水にさらさず、表面に薄く油をコーティングしてから加熱するか、塩を軽く振って3分置き、にじみ出た水分をペーパーで拭き取るだけで十分です。
3. オクラの旬と栄養を活かす板ずり
初夏から旬に入るオクラは、角が張りすぎていない小ぶりから中ぶりのサイズが最も柔らかく風味豊かです。表面のうぶ毛がびっしりと生えているものを選びましょう。下処理では、ガクの硬い部分を鉛筆を削るようにくるりと剥き、塩を振ってまな板の上で転がす「板ずり」を行います。これにより、うぶ毛が取れて口当たりが滑らかになるだけでなく、鮮やかな緑色に発色し、胃粘膜を保護する水溶性食物繊維の吸収率が高まります。