芝居茶屋「岡安」のひとり娘として、何不自由なく甘やかされて育った岡田みつえ(富川みつえ)。幼少期はプライドが高く、奉公人としてやってきた竹井千代を見下すような態度をとっていたものの、その根底には素直になれない不器用さと人一倍の情の深さがあった。
成長するにつれて彼女が直面したのは、時代の激流と家の重圧だった。ライバル関係にある芝居茶屋「福富」の跡取り息子との禁断の恋、家同士の確執、そして太平洋戦争の足音。少女時代の華やかな着物姿から一転、質素なもんぺ姿へと変わっていくみつえの佇まいは、道頓堀という街が背負った過酷な歴史そのものを体現していた。