大容量の写真・動画ファイルや何万枚もの細かなドキュメントをコピーする際、予想外のトラブルに直面することがあります。代表的なのが「転送速度が異常に遅い現象」と「同名ファイルの上書き処理」の2点です。
まず、Macのファイルコピーが極端に遅い原因としては、外付けドライブの接続インターフェースの規格違い(USB 2.0ハブの経由など)のほか、macOSのインデックス作成機能である「Spotlight」のバックグラウンド処理が干渉しているケースが目立ちます。外付けストレージを接続した直後はシステムがファイル検索用インデックスを一斉に生成するため、ディスクI/Oが逼迫して転送速度が著しく低下することがあります。また、iCloud DriveやDropboxなどのクラウド同期サービスとリアルタイム同期しているフォルダー内で巨大なファイルを複製した場合も、ローカルコピーとクラウドアップロードが同時に走り、挙動が重くなりがちです。
次に、同じ名前を持つファイルやフォルダーをコピー先に重ねた場合、Finderは「中止」「置き換える」「両方とも残す」のダイアログを表示します。ここで注意したいのがフォルダーの扱いです。
Windowsでは同名フォルダーを重ねると中身を自動的に合体(マージ)してくれますが、Macで何も考えずに「置き換える」を押すと、コピー先フォルダーの中身が丸ごと消去され、コピー元の内容で完全に上書きされてしまいます。同名フォルダーの中身を統合したい場合は、Optionキーを押しながらフォルダーをドラッグ&ドロップしてください。ダイアログに隠し選択肢として「結合(Merge)」ボタンが出現し、重複していないファイルだけを安全にマージすることが可能になります。