ケーキのサイズ表記に用いられる「号」のルーツは、古くから日本で使われてきた尺貫法(号数規格)に由来する。1号は1寸(約3cm)を指すため、3号ケーキの直径は約9cm。4号(約12cm)や5号(約15cm)と比較すると、そのコンパクトさは一目瞭然だ。
日本国内で洋菓子の普及と技術向上を牽引する一般社団法人日本洋菓子協会連合会の基準や店頭での一般的な目安においても、3号ケーキの適正人数は「1〜2人分」と定義される。4号ケーキが2〜4人分向けとされるなか、3号は「ふたりで切り分けてちょうど満足できる量」、あるいは「ひとりで贅沢にホール食いする夢を叶えるサイズ」として、独自のポジションを確立した。
高さやデコレーションの密度によって総重量は200g〜300g前後と幅があるものの、一般的なショートケーキのピース換算でおよそ2個分に相当する。食べ残しのフードロスを気に病むことなく、カットしたてのフレッシュな状態で最後まで美味しく味わい尽くせる点が、現代のタイパ(タイムパフォーマンス)や実利を重んじる生活感覚に見事に合致している。