本作の原作者であるマルクス・ペルソン(Markus Persson)が初期のコードを書いていた時代から、絵画は「壁に貼り付ける装飾エンティティ」として実装されていた。その後、開発を統括したイェンス・バーゲンステン(Jens Bergensten)の時代へと移行し、描画エンジンや当たり判定が幾度となく刷新されたものの、絵画そのものには衝突判定(コリジョン)が存在しないという仕様は不変のまま残された。
サンドボックスゲームの金字塔となったMinecraft: Java Editionにおいて、プレイヤーたちは瞬く間にこの性質を見抜いた。ブロックを削って空間を作り、手前に絵画を掲げる。ただそれだけで、視覚的な遮蔽と自由な通行を両立する「見えない扉」が完成したのだ。プログラムの副産物のような挙動が、コミュニティの熱気によって公式なギミックへと昇華した好例である。