グループの活動休止から星霜を重ね、新たな組織体制への移行など周辺の環境は刻々と変化している。それでもなお、個人の芸能活動再開に対して本人が慎重な姿勢を崩さないのには理由がある。かつて彼が口にした「一度自由な生活をしてみたい」という吐露。あの言葉は、一時の疲労による気まぐれなどでは断じてなかった。
四半世紀近くにわたり、国民的スターとしての重圧をその背に負い続けてきた。何百万もの視線を一身に浴び、期待に応え続ける日々の裏で、どれほどのエネルギーが削ぎ落とされていたか。彼が選択した「表舞台からの離脱」は、巨大な産業構造に対する静かな自己主張であり、己の人間性を守るための切実な防衛策でもあったのだ。