日本泌尿器科学会や日本性科学会の専門医たちが長年警鐘を鳴らし続けているのが、「身体醜形障害(特に小陰茎恐怖症)」に陥る男性の急増だ。診察室を訪れる「自分のサイズが小さすぎて日常生活や性生活に支障がある」と訴える患者の9割以上が、医学的な見地からは完全に正常な範囲に位置している。
泌尿器科学における「小陰茎(マイクロペニス)」の診断基準は、勃起時の長さがおよそ7cm未満(あるいは通常時の伸展長が標準偏差の2.5倍以下)と定義されている。この基準に該当するケースは医学的に極めて稀だ。問題の本質は身体の発育不全ではなく、「異常に引き上げられた理想像」と「現実の肉体」とのギャップによって生じる強迫観念にある。