有馬の神髄といえば、湧出する大地の恵み、すなわち「金泉・銀泉」のふたつの名湯だ。鉄分と塩分を含み独特の赤褐色を帯びた金泉は、肌にまとわりつくような濃厚な保温力を誇り、冷えた身体を芯からじんわりと温め上げる。一方で、無色透明の銀泉は炭酸泉やラドン泉を含み、肌をすっきりと引き締める爽快感が際立つ。
宿泊者が享受できる最大の特権が、館内から直結する温浴テーマパーク「有馬温泉 太閤の湯」のフリーパスだ。かつて天下人・豊臣秀吉が幾度となく湯治に訪れ、心身を癒やしたとされる歴史的背景を現代に昇華させたこの施設には、26種類もの多彩な風呂と岩盤浴が揃う。蒸気風呂から露天の岩風呂まで、贅沢極まりない湯めぐりを手ぶらで巡る時間は、まさに日常からの完全な脱出劇といえる。