ネット上の掲示板やSNSでは「ダーマペンで肌がボロボロになった」「クレーターが深くなった気がする」というネガティブな投稿が散見されます。こうした失敗事例を分析すると、明確な3つの構造的要因が浮かび上がります。
第1に、「現在進行形の赤ニキビ(炎症性皮疹)」がある状態で施術を受けたケースです。白血球とアクネ菌が戦っている活動期ニキビに針を刺すと、病原菌が周囲の健康な皮膚に飛び散り、広範囲にわたる重度のアクネアウトブレイク(一斉蜂起)を引き起こします。ニキビ跡治療を行う大前提として、まず活動期ニキビを内服薬や外用薬で沈静化させなければなりません。
第2に、過度な針深度による「炎症後色素沈着(PIH)」です。早く治したい一心で、肌質に合わない強すぎる深さで照射を繰り返すと、真皮層のメラノサイトが過剰反応を起こし、茶色いシミのような色素沈着が数カ月単位で残存してしまいます。
第3に、個人輸入機器による「セルフダーマペン」の横行です。数千円〜1万円程度で通販購入できる非正規品を用い、素人が自宅で施術を行う行為は極めて危険です。滅菌管理が不十分な環境での施術は感染症リスクを爆発的に高め、針の刺入角度がぶれることで皮膚をえぐるように傷つけ、元よりも重篤なクレーターを形成してしまう実被害が美容皮膚科医から多数報告されています。