実写映画としてスクリーンに蘇った作品は、映画産業の歴史においても非常に珍しいジャンルの融合を果たしている。重厚な陰影と歪んだ建築美で魅せるゴシック・ホラーの美学を踏襲しながらも、軽妙な語り口で笑いを誘うホラー・コメディの骨組みをしっかり備えているのだ。
無限に続く不気味な廊下や、エッシャーの錯視画のように入り組んだ階段は、観客の平衡感覚と現実感を奪い去る。感情が「恐怖」と「笑い」の間で乱高下させられるため、観客の防御壁はあっけなく崩れ去る。だからこそ、ふいに訪れる絶望的な怪異の瞬間、大人は子ども以上に恐怖を痛感することになる。