Q1:大人の斜視は放置すると失明するリスクはありますか?
A1:大人の斜視が原因で直接的に失明に至ることはありません。視覚の発達が完了している大人の場合、子どものように「弱視(視力そのものが育たない状態)」になる心配も通常はありません。ただし、ズレた像を無理に補正しようと脳が酷使されるため、慢性的な激しい頭痛、めまい、肩こり、そして立体感や遠近感の喪失(深視力の低下)によって日常生活の安全性が損なわれるリスクがあります。
Q2:プリズム眼鏡をかけると、斜視の度がどんどん進んでしまうというのは本当ですか?
A2:ネット上で「プリズム眼鏡をかけると筋肉が甘えてズレが進行する(食い逃げ現象)」という噂を目にすることがありますが、これは正確ではありません。装用直後に一時的に筋肉の過緊張が解け、潜在していた本来の斜視角が表面化することはありますが、適切な度数で処方されたプリズム眼鏡が斜視を構造的に悪化させる医学的根拠はありません。むしろ不要な眼精疲労を取り除くメリットの方が遥かに大きいとされています。
Q3:眼科を受診する際、どの病院を選べばよいでしょうか?
A3:一般的な眼科クリニックでも一次スクリーニングは可能ですが、斜視や斜位の正確な測定には「視能訓練士(ORT)」が常駐しているクリニック、または日本弱視斜視学会の認定医師が在籍する専門外来(斜視・弱視外来)を標榜している総合病院・大学病院の受診を強く推奨します。斜視角検査(大型弱視鏡やプリズム遮閉試験)は非常に専門的な技術を要するためです。