街のお餅屋さんはなぜ消える?閉店の真相と2026年最新トレンド

街のお餅屋さんはなぜ消える?閉店の真相と2026年最新トレンド

街のお餅屋さんはなぜ消える?閉店の真相と2026年最新トレンドについて見逃せない 注意点を厳選して解説いたします。

「近所にあった創業70年の餅屋が、昨年末でついに店を畳んでしまった」――こうした声が全国各地の自治体やSNS上で相次いでいます。街のお餅屋さんが閉店に追い込まれる背景には、単なる「若者の米離れ」という一言では片付けられない複合的かつ構造的な問題が存在します。 最大の要因は、製造工程の過酷さと経営者の高齢化です。餅作りは深夜2時や3時の仕込みから始まります。重いもち米を蒸篭(せいろ)で蒸し上げ、高温の臼(うす)と杵(きね)で素早くつきあげる作業は極めて重労働であり、腰や腕への身体的負担は計り知れません。帝国データバンク等の事業承継に関する調査でも伝統食品製造業の後継者不在率は6割を超えており、70代・80代の職人が体力の限界を迎えたタイミングで廃業を決断するケースが後を絶ちません。 さらに、近年のコスト環境の激変が追い討ちをかけました。国内産高級もち米(ヒヨクモチやこがねもち等)の仕入れ価格上昇に加え、蒸気を生み出すボイラーのガス代や動力電気代が2024年から2026年にかけて高止まりを続けています。販売価格への転嫁が難しい地域密着店ほど、作れば作るほど利益が削られる厳しい現実に直面しました。 ネット上では「餅屋は年末しか儲からないから潰れる」という噂も散見されますが、これは半分正しく、半分は誤解です。実際、昔ながらの餅屋は12月28日から31日までのわずか4日間に年間売上の約3割から4割を叩き出すビジネスモデルで成り立っていました。しかし、核家族化と単身世帯の増加に伴い、家庭で巨大な「のし餅」を切り分けて食べる習慣が激減。スーパーやコンビニで買える個包装の無菌パック餅が主流となったことで、年末の書き入れ時そのものが縮小したことが決定打となっています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。