万年筆のインクの入れ方完全解説!手も汚れない吸入のコツと失敗防止策

万年筆のインクの入れ方完全解説!手も汚れない吸入のコツと失敗防止策

万年筆のインクの入れ方完全解説!手も汚れない吸入のコツと失敗防止策の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

世界中の工房が調合した無数のカラーインクを楽しめるのがコンバーターの醍醐味です。しかし、愛好家コミュニティ「インク沼」の現場でも、「毎回指先がインクだらけになる」「空気が入って満タンに吸えない」という悲鳴が後を絶ちません。手が汚れる根本原因は、ボトルに突っ込む深さの誤りと、インク瓶のフチへの接触にあります。

各社コンバーターの付け方と、失敗しないボトルインク吸入のコツをステップ順に整理します。

ステップ1:コンバーターの装着
軸を外し、首軸の後方にコンバーターを装着します。たとえばセーラー万年筆 コンバーター 付け方の場合、差し込みが甘いと吸入時に空気が漏れてインクが吸い上がりません。金属リングの境界までしっかり奥へと押し込みます。

ステップ2:ピストンを下限まで下げる
回転式コンバーターのノブを反時計回りに回し、内部のピストンをペン先側(一番下)まで完全に下ろし切ります。

ステップ3:首軸の先端まで確実にインクへ浸す
ここが初心者の最大の関門です。ペン先の金属板(ニブ)だけを浸して吸入ノブを回しても、空気しか吸い込めません。「首軸の先端がインク液面に2〜3mm浸かる深さ」まで垂直に沈めます。このとき、インク瓶の底や内壁にペン先を衝突させないよう、ボトルの開口部中央を狙って静かに保持します。

ステップ4:ノブをゆっくり回して吸入する
ノブを時計回りに回し、ピストンをゆっくり引き上げます。急激に回すと気泡を巻き込むため、5秒ほどかけてじっくり吸い上げます。

なお、大手筆記具メーカーのパイロット公式Q&A資料にも明記されている通り、回転式コンバーター「CON-40」などの小型コンバーターは、構造上空気を一緒に巻き込む設計になっているため、最初から内部がインクで満タンになることはありません。半分から6分目程度まで吸い上がっていれば正常動作であり、無理に100%充填を試みる必要はありません。

ステップ5:引き上げと正しい拭き取り
液面からペン先を引き上げたら、ボトルインクの口元にペンをぶつけないよう垂直に抜き取ります。折りたたんだティッシュペーパーで、首軸についた余分なインクを包み込むように優しく拭き取ります。このとき、ペン先のスリット(割れ目)をゴシゴシ擦ってはいけません。毛細管現象で必要なインクまでティッシュに吸い取られてしまいます。首軸の外周とニブの裏側(ペン芯の側面)を軽く抑えるだけで十分です。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。