「話題の生理パンツを履けば、もうナプキンを買わずに済むのか」という疑問に対し、現場の利用実態を踏まえて回答するなら、答えは「経血量や行動スケジュール次第であり、現実はナプキン併用派が圧倒的多数」となります。大手下着メーカーやフェムテック関連団体の動向調査によると、吸水ショーツ単体で生理期間のすべてを過ごしている層はごく一部にとどまり、多くの人がナプキンとの重ね履きを選択しています。
まず整理すべきは、言葉の混同です。長年親しまれてきたサニタリーショーツとナプキンの違いは明白で、前者は防水布を備えてナプキンのズレを防ぐ普通の下着であり、それ自体に吸水性はありません。一方、クロッチ部分に数層の吸水・防水構造を内蔵したものが「吸水サニタリーショーツ」です。
それにもかかわらず、生理パンツとナプキン併用の理由として最も多く挙げられるのが「外出先での着替えにくさ」です。オフィスや学校で吸水ショーツが許容量を超えた場合、ボトムスや靴をすべて脱いで履き替え、湿ったショーツをポーチに入れて持ち歩かなければなりません。この衛生面・精神面の手間を避けるため、「最初は羽つきナプキンをセットしておき、途中でナプキンを捨てて午後からは吸水ショーツ単体で過ごす」という時間差の併用テクニックが定着しました。
さらに見逃せないのが、粘度のある「経血の塊(コアグラ)」の問題です。吸水型ショーツは水分(液状の血液)を素早く吸い込む設計になっていますが、粘液質の塊は表面に留まり続けます。これが肌に触れ続ける不快感や漏れへの恐怖を生み、ナプキン不要ショーツの真相として「塊が出る2日目などはナプキンを重ねないと耐えられない」という生々しい利用者の本音に繋がっています。