出版不況が叫ばれる以前の1990年代から2000年代初頭にかけて、女優たちのヌード写真集は驚異的な売上部数を記録しました。歴代の推定発行部数ランキングを振り返ると、その熱狂ぶりが如実に伝わってきます。
堂々の第1位に君臨するのは、前述の宮沢りえ『Santa Fe』(約155万部)です。この数字は、日本の写真集史上において今なお破られていない不滅の金字塔となっています。第2位には、当時社会現象となった菅野美穂『NUDITY』(約80万部)が続きます。
さらに、ヘアヌードの先駆けとなった樋口可南子『Water Fruit』(推定35万〜50万部)、大人の色香で大ヒットを記録した島田陽子『Kir Royal』(約50万部)、川島なお美『WOMAN』(約35万部)、少女から大人の女性への変化を捉えた高岡早紀『one, two, three』など、いずれも単行本や文芸書のベストセラーを凌駕する数字を叩き出しました。写真集というメディアが、時代の空気そのものをパッケージしていた証左です。