妥協を許さない川島さんの女優魂は、過酷を極めた撮影現場のエピソードからも伺えます。濡れ場の撮影に際しては、照明の角度やカメラアングル、肌の質感に至るまで細心の注意を払い、最も美しく情熱的に映る見せ方をスタッフと徹底的にディスカッションしていました。日々の徹底した食事管理とボディメイキングで作り上げられた肢体は、現場のスタッフ全員を唸らせたといいます。
相手役を務めた古谷一行さんとの阿吽の呼吸も、ドラマの完成度を決定づけました。古谷さんは後年、川島さんのプロ意識の高さについて「彼女の覚悟が現場の空気を引き締め、自分も全霊でぶつかることができた」と振り返っています。過酷なロケの合間には、彼女の代名詞でもあったワインを傾けながら演技論を交わすなど、互いへの深い敬意と信頼関係があったからこそ、あの息を呑むリアリズムが成立したのです。