近年の猛暑は、日本中の酒蔵にとって死活問題となっている。米が硬くなり、溶けにくくなる現象に、多くの杜氏が頭を抱えてきた。宮泉銘醸も例外ではない。だが、彼らはこれを「進化のチャンス」と捉えた。
会津の農家と密に連携し、土壌の改良や田植えの時期の微調整を重ねることで、気候変動に負けないタフで質の高い酒米を確保している。地域独自の気候風土、すなわち「テロワール」をボトルの中に表現すること。この地道な取り組みが、写楽の味に唯一無二の説得力を与えている。工業製品ではない、大地の恵みとしての日本酒がここにある。