食卓の風景を変えたもう一つの決定打が、容赦ない物価の上昇だ。総務省統計局が発表した家計調査の最新数値を見れば、生活防衛に走る庶民の苦渋の選択が生々しく浮かび上がる。日用品から光熱費まであらゆるコストが膨らむなかで、主食にかける支出の再配分が進んでいる。
日本経済新聞の市場分析が指摘するように、肥料や燃料代の高騰を受けた生産コストの上昇は、最終的に小売価格へと転嫁された。かつては「手頃で腹持ちの良いエネルギー源」だった白米が、いまや割高感を意識させる存在になりつつある。特売のパスタや冷凍うどんをカゴに入れ、米袋の前を足早に通り過ぎる消費者の姿は、家計の防衛本能そのものを映し出している。