バンド活動が順風満帆に見えた最中、突如として転機が訪れます。2023年9月1日、インナージャーニーの公式サイトを通じて、ドラムのKaitoがバンドを脱退することが電撃的にアナウンスされました。そして2023年10月6日、SHIBUYA CLUB QUATTROで開催された結成4周年ワンマンライブ『喧騒から離れて』をもって、彼は正式にバンドを去りました。
音楽ファンの間では様々な憶測が飛び交いましたが、公式声明や関係者への取材から浮かび上がってきた脱退理由は極めて明快であり、かつ誠実なものでした。主因は「俳優業の本格化に伴う活動スケジュールの両立困難」です。
当時、櫻井海音は本名名義での俳優活動において、NHK連続テレビ小説『エール』を皮切りに、TBS日曜劇場『VIVANT』など数々の超大作へ出演。さらに主演映画や配信ドラマの撮影が年単位で詰まる過密スケジュールに直面していました。ロックバンドの運営には、定期的なリハーサル、全国ツアー、楽曲制作のための膨大な共同作業時間が欠かせません。
関係者の証言によると、彼は「自分の多忙によってバンドの歩みを止めたくない」「他のメンバーの音楽人生を拘束してしまうのは不義理である」と痛切に悩み抜いた末、脱退を決断しました。メンバーとの衝突や音楽性の不一致ではなく、相手の人生を尊重するがゆえの苦渋の選択だったことが、ラストライブで見せたメンバー全員の温かな抱擁からも証明されています。