高齢者マークの運用に関して、多くのドライバーが見落としがちなのが「車体のどこに貼るべきか」という貼り付け位置のルールです。良かれと思って貼った位置が、実は道路運送車両法の保安基準に抵触し、車検に通らないばかりか警察の指導対象になるケースがあります。 道路交通法施行規則第9条の6において、標識の表示位置は以下のように定められています。
- 車体の前後両方に表示すること:前方のみ、あるいは後方のみの1枚貼りでは要件を満たしません。車の前方から見ても後方から見ても視認できるよう、2枚1組で貼り付ける必要があります。
- 地上0.4メートル以上1.2メートル以下の位置:低すぎても高すぎても視認性が低下するため、バンパーの上部からトランク、ボンネット周辺の高さに収める必要があります。
- 視界を妨げない位置(前面ガラスの内側は厳禁):「吸盤タイプをフロントガラスの内側に貼る」行為は、道路運送車両の保安基準第29条(窓ガラスの視界確保基準)に明確に違反します。前面ガラスへの貼り付けが許可されているのは、車検標章やドライブレコーダーなど法令で指定された特定物品に限られます。
高齢者マークを購入できる場所は幅広く存在します。運転免許試験場や警察署内の交通安全協会窓口はもちろん、イエローハットやオートバックスといった大手カー用品店、ホームセンター、さらにはダイソーなどの100円ショップやAmazon等のECサイトでも数百円から手に入ります。
近年はハイブリッド車やEVを中心に、ボンネットやバックドアにアルミ素材や樹脂素材が多用され、従来のマグネット型がくっつかない車両が増加しています。購入前には必ず自車のボディ素材を確認し、マグネットが効かない場合は「貼ってはがせる微粘着ステッカータイプ」や「リヤガラス内側用の吸盤タイプ(後方用のみ)」を選択する配慮が不可欠です。