大手ネット掲示板やSNSの相談窓口には、危機一髪のトラブル報告が毎日のように寄せられています。「電子レンジとトースターを同じタップから取っていたら、プラスチックの焼けるような臭いがした」「久々にテレビ裏のタップを掃除しようとしたら、プラグが溶けてコンセントに固着し抜けなくなっていた」といった生々しい告白です。
これらのトラブルに共通するコンセント発熱焦げ臭い理由は、過電流だけでなく「端子の接触抵抗の増大」にあります。抜き差しの頻度が多いタップや、安価なマルチタップを長年使い続けていると、内部の銅合金バネが緩み、プラグの刃との間にミクロの隙間が生じます。この隙間で微小なスパーク(火花放電)が繰り返され、接触部分が酸化して電気抵抗が跳ね上がり、ジュール熱によって樹脂が炭化・融解する現象です。
日本配線システム工業会(JECA)の指針では、延長コード耐用年数寿命の目安を「3〜5年」と明確に定めています。「外見に亀裂がないから使える」と10年以上前の古いタップを使い回す行為は、内部の経年劣化を見落とした極めて危険な賭けと言えます。